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2015年4月30日木曜日

【仕事事情】banana beer

今日の1枚。地方の奥に行くと、僕が来ただけで20〜30人の人だかりがすぐ出来ます。それほど愛されてるから。
いや、珍しいから。ビビッドな服着てるから。鼻垂らしながらゲラゲラ笑いながら近づいてきます。「ムズング、ムズングーっ‼︎(外国人の意味)」と言って抱きついてきます。おかげでビビッドな服も鼻水と土まみれです。

でも「平和だな」って。何気ない日常でも、衛生状態が悪くても彼らは生きてる。生きてる、生かされてるってことの大切さを、何気ない昼下がりに感じることができた。子供たち、ありがとう。洗ったばかりのパンツに鼻水擦り付けてくれて、ありがとう。お兄ちゃんはもっと大きなものを君から得たよ。パンツなんかあげたいくらいだったよ。


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<今日の言いたいこと>
ルワンダ人はみんな商社マン。


ほぼ全部のビジネスが輸入品売買。
稼ぐポイントはシンプル。

1.安い仕入先をいかに見つけるか
2.高い取引先をいかに見つけるか
3.この関係をいかに広く、長く続けていくか

この3つをクリアするのに必要なのは「コミュニケーション力」。だから商社マンは凄いなと思う。

ただ、問題は全員が商社マンだと国の根本は他国に依存するモデルになるので発展しないこと。


ルワンダを支える80%以上が農家。その農家は生み出す側だがそれ以外でモノづくりの概念がほとんどないのが現状。明らかに作り手不足。

だからここにきたと思う。でも、ルワンダ人の得意なコミュニケーションが今僕には不足している。


彼らから見れば逆に今は僕の方がビジネスなんかここじゃ出来ないよと思われてるかもしれない。

だから今はスキルを習得すること、彼らのやってることを「洞察する」こと、これに集中する。むしろ我慢する。そんな時期なんだなと。


日本にいる時よりも全然自分のちっぽけさに気づく毎日だけど、少しずつ大きなインパクトを一人一人に伝えられるように、今は縁の下にいます。いわばネズミです。



……ぇ


ルワンダの経済について、ふと雨季の中休みの晴れ間の下水でネズミを見て考えてしまう今日この頃。そのだねずひろです。
※ちなみに先程の黒板の前に立っている男性は僕の語学の先生です。商社マンでも何でもありません。



今日は1つ仕事をご紹介します。
※日に日に前置きが長くなります。その分ルワンダの牧歌的な生活をイメージして頂ければ幸いです。

【banana beer】
これがバナナビール工場の全容です。一見民家のようです。
おっ!青バナナの大群。これがバナナビールに使われるのか‼︎黄色バナナではないことに驚きを隠しきれない。そりゃぁあんた、甘くない何とも言えない味のバナナビールが出来る訳ですね。
では中に入ってみましょう。
むむっ‼︎大量のハイネケンボトル‼︎縁日のように漬けてあるぜ。洗ってる?
むむっ‼︎なにやら怪しいタンク。何だこれは。貯蔵庫?
またも大量のハイネケンボトル。そして座り込みタンクから何かを注入する彼女。
大量のハイネケンボトルにキャップをカチカチはめていく男たち。無言。無言でカチカチ…職人気質を感じます。
むむっ‼︎ここは…窯。飲み物を作って回収したのか、傾いてある。
むむっ‼︎窯の下に蒔。火を焚いている。なるほど。中を見てみよう。
……ぇっ⁇ハイネケンボトルキャップ付in熱々窯。……ぇっ‼︎しかも1個だけ茶色いのもある。ボトル直で温める⁇謎すぎる。
ラベル発見‼︎スタンプで日付半押し。ふむふむ。
出来たっ‼︎会計が忙しそうなお姉さん、案内ありがとう‼︎おかげでバナナビール飲める‼︎


以上、バナナビールの加工過程でした。本当は何してるんだろう、とか売上は、とかは想像してみてください。





たぶん違います。




たくさん書いて腱鞘炎でDLに入りそうなので止めときます。トミージョン手術考えないといけないので。マー君頑張れっ‼︎

2015年4月29日水曜日

【仕事事情】maize milling & iron work

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初めにネパールの大地震で被災された皆様の無事を何より願います。ネパールのカトマンズは行ったことがあって、人も良かったし治安も良かったしキレイな街だった記憶がある。そんな街が崩壊してる報道を見て、何か出来ることがないかって考えた。今の自分にやれることは限られてるかもしれないけど色々とググってやってみた。迅速な救助活動を切に期待します。自分のやれること、もっともっと考えないと。
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こんばんは、ドンドン更新してるので仕事しろと思われてるかもしれません。その通りです。でも僕はこれが一つのルワンダに来た役割であり、仕事の一つとして考えてるので悪しからず。

冒頭の写真は最近肌荒れしてることを表現してます。人気のデコルテがブツブツしてしまってます。これは先週末ルワンダのクラブに行ったからに違いありません。ルワンダクラブ事情についてはニーズがあれば書きます、無ければスルーします。

あ、クラブと言えば僕。僕といえばそのだ☆ひろ。そのだ☆ひろと言えば今日陽射し強くてその場でレイバン購入@¥250ww。


はい、ということで
今日は外もカラッと晴れて営業日和だったのでルワンダの仕事の話。仕事しろって思われてるからそのカウンターとして書いていくわけでは決してありません。調査期間中なので足を使ってリサーチ。

【maize milling】
メイズミリング。日本訳で言うとトウモロコシ製粉。もっと言うと、モロコシパウダー。もっと言うと小麦粉みたいな。もっt

※砂浜ではありません。
メイズフラワーはアフリカではとてもポピュラーな食品です。
1.アフリカの定番料理ウガリが作れます。
※ソースと絡めて食べます。

2.アフリカの定番ドリンクポリッジが作れます。
※砂糖を入れると不思議と飲める。

その元になるメイズフラワー屋さんは僕の担当営業店なので行って来ました。

※余ったり落ちたりしたメイズフラワーは家畜用の餌として置かれています。
※加工前のトウモロコシたち。
※25kgパッケージ。
※工場に潜入。ミルってます。

〈製品〉メイズフラワー(10kg/25kg/50kg)
〈価格〉1kg当たり400rwf(約¥70)
〈仕入〉首都からメイズを大量購入
〈加工〉トウモロコシ→皮をはぐ→ミル→パッケージング
〈取引〉首都、フイエ市内の100軒以上のホテル・コンビニ・レストラン
〈売上〉8,000,000rwf/月(約¥133万)
〈経営〉社長が下の彼。従業員は10名
生産性が低い、就労マネジメントが悪い、会計が不足、営業やマーケティングが放置されてる、等課題はあります。ただビジネス自体は地に足がついているとか。今後のやり方を考えます。

【iron works】
アイロンワーク。それは男が憧れる職業。アイロン。いえす、アイロンマン。アイロン掛けではないんだ。鉄工具作りさ。
※左が伝統工芸品の飾り物、右は農業工具。真ん中にぶら下がってるのは民族舞踊で使う鈴。

結構遠〜いところまで行きました。
アフリカって感じの凸凹道。これは気持ち悪くなります。そして到着。
※ルワンダ語の看板。こんなんお茶の子さいさいですか。そうですか。「帰れ」って書いてありますね。
※仕事場だそう。汚いですが工場ですからね。

〈製品〉鉄工具(工芸品〜農具)
〈価格〉商品によりマチマチ
〈仕入〉鉄はおそらく首都で買い付け
〈加工〉専門技術者がトントンカンカン
〈取引〉首都、フイエ市内のお土産屋さん、農業コーペラ
〈売上〉600,000rwf/月(約¥10万)
〈経営〉プレジデントが下の彼。従業員は21名
英語が喋れず全部キニアルワンダ語。
なかなかビジネスモデルが確立しないらしい。ファイナンスに課題があり、機械化しないしマーケティングするのも知識がなく、利益が圧迫しているという。確かにそんなにポンポン売れるものではない。卸先を増やすか、差別化製品を作るか、簿記をできるようなワークショップをひらくか、検討の余地あり。

以上、ルワンダの仕事ってどんな感じ?のコーナーでした。


ルワンダはトウモロコシやバナナが豊富に作られる。そして鉱物もかなり取れることで有名。だからこそ、こうした産業が発展していくんだなーとしみじみ実感。

なかなか調査結果溜まってきて色々と見えてきたような気がする。またこれから頑張るゾーーーッ!


2015年4月27日月曜日

【簡易分析】ルワンダ物価水準


バス移動中です。毎日雨季で営業に行きたいのになかなか行けずフラストレーションが溜まる今日この頃。ルワンダご飯は毎日全く同じ物が出て来るのでこれまたフラストレーションが溜まります。

最近のトピックは、現地で働く日本人教諭の平和学の授業を聴講したこと。ルワンダはジェノサイド以降、加害者側と被害者側の融和を図っています。その考え方を発展させるためにも、とても意義のある授業だなと感じました。詳しくは今度。
6年ぶりに学生に戻りましたよ3時間だけ。そんなそのだ☆ひろです。


さて、今日は商品価格をセットするのに必要なルワンダ物価水準をご紹介します。日本の皆さんには衝撃的かも知れないですね。


【商品物価表】※Huye市内そのだ調べ


【売り方】
基本的に野菜や果物などの食べ物は量り売りが基本です。
1kgって一人暮らしじゃとんでもない量なんです。だからいつも100rwfで何個買えるか交渉します。

ちなみに鳥は1羽単位です。自らサバきます。

【価格の違い】
現地で取れる食料品以外は基本的に高い。なぜならばほとんどが輸入品だから。
シャンプーなんか輸入品しかないから本当に高い。普通に日本より高いものばっかりです。だからルワンダ人はみんな、安い石鹸で全てを済ませます。

更にはインフラ系の値段の高さ。日本かここは!と思うくらいです。携帯電話はチャージ式で使う分を前もってお金入れるんですが、仕事で話してるとすぐ無くなります。だからルワンダ人になるとみんな、俺の携帯にワン切りして俺が電話掛けるのを待ちます。掛けられた方はタダだから。なんて面倒な奴らだww

【食費推定】
ルワンダ人の一人暮らしの食費水準を見てみましょう。
昼は格安ビュッフェに、夜は家でパスタだけの仮定です。普通はもっとふんだんに炭水化物まみれの料理が出るかもですが、比較的低い水準で見てみましょう。

そうすると、1日約¥350で生きていけます。ふむ、安い!

【貯金】
この生活水準で支出し、収入が市場のおばちゃんレベルだったとすると仮定して、月にいくら貯金できるか検討てみよう。ヒアリングベースでは、市場の量り売りしてくれるおばちゃんは平均毎日4000rwf(¥700)くらい稼ぐそうです。そうすると以下のようになります。

保険代とか分からないものは全て抜いてますが、貯金は出来ますという結論です。単純に言えば、1週間分くらい食べれる貯金が毎月出来る。

ちなみに自転車に乗るのは1km100rwf、安い自転車を買うのは50000rwfらしいので3ヶ月でチャリが買えます。

最新の携帯で一番安いのは30000rwfくらいなので2ヶ月我慢すれば携帯も新規でいける!


そんな暮らしが出来る人もいれば、もちろんそれより低い賃金で厳しい現実と向き合いながら生活している人が多くいます。


ルワンダのGDP per capita(実質一人当たりGDP)は420000rwf(日本円換算¥70000)です。市場のおばちゃんが頑張った時の年収は1440000rwfなので3倍強。いかに所得が低い人が多いか分かります。


国連の定めるPoverty line(貧国基準)は1日当たり$1.25以下。年に換算すると$456。ルワンダ通貨に直すと約330000rwf。国全体で言うと、本当に貧困基準のちょっと上くらいに位置している現状。


Huyeにはルワンダで唯一のソフトアイスクリーム屋さんがあります。とても有名。でも客はみんな外国人。

僕らから見れば、アイスクリーム一杯600rwf(¥100)は安いし美味しいし、ルワンダ人も甘いもの好きなんだからもっと食べに来たらいいのにって思いますが、この生活の中では、ルワンダ人から見ればなかなか気楽に食べられるものではないんだなと改めて認識しました。


ルワンダの食事は毎日同じだから飽きるなーって冒頭で言ってましたが、その国の質素さや生活水準に触れながら生きるのも大事だなって思い知らされました。



よし、今日も豆と芋と米だっ!(全部炭水化物っ!)


2015年4月24日金曜日

【発表会】ルワンダ人視点の日本分析

今日の1枚



こんにちは、今日は金曜、午後はスポーツタイムです。いわゆる形式立てたお休みです。


最近ルワンダ人の感覚がちょっとずつ分かるようになってきたみたい。

ご飯を食べる時や市場や生産農家に訪問した時のハエや虫なんか当たり前だろと思っていたら、協力隊で新しく3月から来た隊員が、「こんな衛生状態だとダメだ、変えなきゃ!」と言っていて、「あ、これ普通じゃないのか(・ω・)」と気付いたんです。
こんなにハエたかってるんだから。


ハエなんかもはや食ってまいますよー(・ω・)ノ


…いや、強がりです、ゴメンなさい。
あ、そのだひろです。


さて、今日はそんなルワンダ慣れしてきたヒロが日本文化を学ぶルワンダ人に会ったお話。

先輩隊員ナイケルさんのおかげで知り合った、日本ルワンダ学生会議というルワンダ国立大学と早稲田大学の国際文化交流サークルのメンバーのミーティングに参加してきました。
ルワンダメンバー(あと数名いるみたいです)がこちら。何名かの子たちは今年の2月に早稲田大学に3週間派遣されていたようで、とても日本に詳しい人たち。

彼らの目的は様々。
「日本の経済発展の理由を知りたい!」(学生らしくてイイね!)

「日本のアニメが好きで文化をもっと知りたい!」(そうなっちゃうよね!)

「小さい時から日本に憧れを持っていて日本語を勉強したい!」(感動しちゃうね!)

「日本の女の子が好きで!」(何かの見過ぎですね!)


さて!いざミーティング。集合場所・時間はルワンダ国立大学・夜8時。みんな授業があるのと、教室が学生に8時まで使用されてるのでどうしても始めるのはこの時間かららしい。

今までの経験上、とりあえずサークルやってます、みたいなところがルワンダは多いイメージだったので果たしてどんなミーティングになるのかとワクワク。


サークル長のPATRIA(写真左から2番目)が司会をしてスタート。英語ペラペラ。


今日の発表は「ヒロシマ」
発表者は事前に写真右から5番目の彼が担当で資料も豊富に作ったらしい。

いきなり結構重たいところから入るのだな。でもちゃんと毎回テーマと発表者を決めてやってるんだな、いいね、という印象。これは中身はいかがなものか…


感想…
だいぶ調べているっ!!!


そして、恥ずかしながら自分の知らなかったヒロシマの知識がたくさん詰まっていた。

コンテンツは以下
1.General info→ヒロシマって?
2.Demographic→人口動態など
3.Geographic→位置や気候
4.History→江戸時代から現在まで
5.Economy→主要産業
6.Education→公立システム
7.Culture(food/festival/sports)→お好み焼や広島カープなど
8.Transportation→ちんちん電車など
9.Tourism→原爆ドームなど
10.Discussion Topic→後述

なかなかガッツリ調べていてビックリ!
ヒロシマの人口が1945年から現在で13.9万人から260万人になったなんて!
佐竹記念館が広島大学内にあるなんて!

お好み焼きはなぜお客の前でわざわざ作るのを見せるのか?なんて!


考えもしたことなかったぞ。やるじゃないかルワンダ国立大学。

最後に、1番ハッとしたディスカッションテーマがこちら。

発表者の彼が言いました。

「ヒロシマが原爆後の70年でこんなに発展したんだ。我々が学ばなきゃいけないことは絶対ある。」


素直に感動しました。


正直、ヒロシマとナガサキの原爆とトウキョウ、キョウトがメジャーだからやってるくらいなのかな?と思ってました。

でも違いました。

この一言はとても大事な言葉として頭の中に残りました。だって、ルワンダは1994年のジェノサイドにより人口は激減、全てが壊滅したのです。つまり、ヒロシマと同じなんです。だからこそ、ヒロシマから学びを得てルワンダのために何かできないかを考えたいと思うわけです。

日本人として、まずヒロシマの知識は1回しか訪れたことがなく全然持ち合わせていなかったこと、ルワンダに来てここまで考えが及んでいなかったこと、そもそもルワンダのことを知る前にもっと日本のことを深く考えておくべきだったこと、そんなことに今気付かされました。


そこへ「ヒロから何かコメントもらっていいかな?」

少ない知識の中で一生懸命答えました。
「日本は戦争に負けて全てを失った。でも日本人は負けを認めてより良いものを受け入れようと努力した。アメリカを中心に1から憲法をはじめ教育や行政システムが構築された。他国からの支援を受けて忠実に自国の”変化”を受け入れ、一生懸命に国際社会に寄与しようと努力した。だからこそ、自国文化に固執しすぎず復興のスピードが速かった。もちろん良い面悪い面はある。」

さらに「ルワンダはどうモデリングしたらいいか」という話へ。

「ルワンダは日本と似ている。他国の支援を真摯に受け入れて、急速なスピードで文化を取り込んで自分のものにし、発展している。ルワンダ人は日本人と同じくハードワーカーだ。だから絶対にもっと良くなる。でも1つだけ日本人として言いたい。他国の文化を受容するだけでなく、文化と文化を融合して自分の国の良さを発揮できる発展の仕方をしていってほしい。日本は欧米に良くも悪くも偏っている気がする。例えばアメリカのものは何でも良いよねって傾向がある。でも、自分もそうだけど、日本人はもっと世界の中で日本を見つめないといけないと今日思った。だからルワンダの人には他の国だけでなく、自分の文化を好きでい続けて欲しいし、その文化をうまく発展させて個性を出して欲しいと思う。」

だいたいそんな話を英語でした。拙い英語で伝わったか知らんが、本当に面を食らった中で感じたことだった。


でもJICA二本松でやった日本人研究、だいぶ自分のことを助けてくれてたなって今初めて思った。


よく言うじゃん。


「世界を見る前に、日本をもっと知るべきだ」って。

それに対しては「世界を知る前に日本を知ろうとしても!その良さが客観的にわかんねーよ」と思ってた。

その日改めて思った。
「世界を見ないと日本は分からない。」

そして
「日本を見ないと世界に通じない。」


・日本てこんなに恵まれてるんだよ?
・日本人で良かったね?
・日本のいいところたくさんあるよね?
・日本の誇りはなに?


こんな質問、日本だけにいたら全然答えられなかったと思う。まず日本があまり良い国だって思ってなかったから。でも世界からは違う日本が見える。だから日本人としての誇りが湧いてくる。もっと日本を伝えたい。そうでないと、他の国たちの自国愛に負けて存在感が出せない。そう、アイデンティティーってとても大事だから。


色々だらだらと書きました。。


〈まとめ〉
世界は広い。その広い世界から見つめると、日本は凄い国なんだなって感じることができた。今日の日本ルワンダ学生会議の人たちのおかげで。ありがとう。もっと勉強します。



世界って広いんだなぁ。みつを


次回の発表は岡山県についてだそうです。果てしなく気になります。

2015年4月22日水曜日

【簡易分析】ルワンダミルクの秘密

とかく途上国はresourceが無い。
今日はそんなお話。

仕事が終わり、いつものようにふと買い物に行った夕方。ちっちゃなスーパーでは何週間に一回、大量に商品が納入される。まとめて仕入れた方が輸送コストも少ないし、ロットが多い方がリベートがあるからか、仕入れの頻度が極端に少ない。

ルワンダは内陸国で自国産業が全然育っていないので、ここで言う仕入れはもちろん海外から。主にケニア産だ。その中で、数少ないルワンダ国内加工業者が目に留まったので紹介しよう。


皆さんはミルクと言ったら何を思い浮かべますか?
こんな大容量ですか?※UK製品
それともこんなちっちゃいやつですか?※日本製品


どちらにしろ、フレッシュミルクですよね?他のミルクの種類なんか知らないですよね?

ルワンダには、
「ロングライフミルク」なるものがあります。なんと、9カ月もの間パックに入れてれば保存できます。
※ルワンダ製品

凄いなー、どんな会社だ?と調べてみたものを簡単に貼っておきます。

【INYANGE Industries,ltd 簡易分析】

【企業概要】
1997年創立。(ジェノサイドの3年後‼︎)本社キガリ。Crystal Venturesという100%ルワンダ資本による持株制。フレッシュミルクではなく、煮沸して保存期間が長めのミルクを軸にして現在ジュース、乳製品まで拡大。年間今後も更に付加価値品を発売予定で目が離せない。個人的にはアイスクリーム気になる。臭くないといいけど。

★マーケットプレゼンス
加工食品市場が毎年ルワンダでは4〜5%伸長しており、GDPの伸長とほぼ同等。コモディティーのために所得向上と連動していると考えられる。その中で市場シェアは各セグメント毎に記載しているが、圧倒的な知名度と売れ行きである。競合も4社いるがプレゼンスが低いので省略。個人的にはスーパーや路面店に行ってほとんどフェイスシェアが80%を超える。

★ブランドイメージ
カウンターパートに聞いてみた。
「INYANGEってどんな会社?」
→「生活の一部さ。毎日飲んでるよ。安いしね。」
神レベルの模範解答。ここまで生活に密着しているブランドは珍しい。やはりルワンダ資本というのが大きいか。カガメ大統領もルワンダの成功例として取り上げることもしばしば。ちなみに僕のカウンターパート、コーヒーはブラック、朝はスープ、好きな飲み物はビールです。あれ、牛乳は?

★価格・サイズ
先程のインタビューで「安い」とある。これも所得の低いルワンダ人に浸透したキッカケの大きなところ。(価格分布書きたかったがweb公式情報なしのため断念)どんな所得の人でも買いやすいように、小容量から大容量までサイズも幅広くしてあるのが良い。

★製品
ーミルク:◯大概ちょっと癖があるかなと思っていたが無い。とても飲みやすい。
ーヨーグルト:◎とても美味しい。ストロベリーが美味い。
ーミネラルウォーター:◯硬水ではなく軟水で飲みやすい。
ークリーム:?未食。
ージュース:△薄い。果汁30%もあるのかなってくらい。日本のなっちゃんを彷彿とさせるがあれよりもアメリカっぽい化学的な味がする。
→主要製品のミルクはより濃さや栄養飲んでる感が欲しい。主要ではないジュースには大きな課題がある。

★フレーバー
なかなかの種類がある。ただ、見分けづらい。パッケージにはまだまだ改善点あり。味はまあまあだが、それぞれが似通っている印象。また、強み・弱みにも書いたが、フルーツ全てが100%ルワンダ産ではないため、買い取り価格変動や輸入関税がプラスされ店頭調べではジュースは価格がやや競合より高いのでここを均一化する、または売れるフレーバーに絞る、などが必要。

★そもそものロングライフって?
上述のように、ルワンダ人は所得が少なくなかぬか消費回転が良くない。そのためフレッシュよりも保存期間を良くするためにほとんどが加工される。フレッシュミルクの場合は3日、ikivugutoと呼ばれる発酵させたミルクは7日、ロングライフの場合9ヶ月、と差は歴然。そのため企業としては無駄を減らすことを念頭にロングライフに全てシフトしている。今度工場行こうと思う。



ルワンダビールみたいなまとめが、web情報があまりに無さすぎてできませんでした。だってホームページすらこんな感じ。

ほぼほぼ製品写真もなければギャラリーも何もない。あるのは広告風に切り取られたセンターの写真のみ。作ることが目的?見る人のことを全く考えていない。ルワンダではよくあるパターンです。




ルワンダ資本だからかもしれませんが、やはりannual reportなども何も公になってません。投資家もルワンダ内だから何も出さずに閉まっている。こういうところに、内弁慶というか、ルワンダ政府の情報操作感があります。もっとオープンにすればルワンダへの投資も増えるだろうに。

ということで、途上国にはresourceが無いということをまざまざと感じた水曜の昼。


2015年4月21日火曜日

【見方の違い】一杯に込められた愛

1週間の長い研修生活がようやく終わり、やっと任地フイエに戻って来ました。フゥ〜、1週間家を空けたら家の中がダニだらけ、そのだひろです。

最近スタバが飲みたいですが家でミルを片手にフィルター使ってドリップコーヒーまたはフレンチプレスにハマってます、そのだひろです。

スタバのカフェはないけど、こんなオシャレなカフェならあるんだよルワンダ。頑張れルワンダ。頑張れそのだひろ。




さて、途上国では先進国にはない文化が色々とあることをご紹介して来ましたが、日本では珍しいものの一つを何回も体験して来ました。


〈途上国あるある〉
社長へ飛び込み電話営業


アポ取れよ!って話なのは目に見えているんですが、なんか時間空いたなとか、そういえば行ってみたいところあったなとか、そんなノリで電話してもルワンダでは歓迎されます。

日本に帰った時の自分が怖いです。

でもカウンターパートと話してここの起業家に会いたいって話をすると、「じゃぁ電話しなさい」ってすぐ電話番号をくれます。ここにはプライバシー等あまり関係ないのかもしれません。


いざ電話をすると、
「ハロー?」
「あ、日本人のボランティアで事業を見学したいんですが」
「おー、いいぜーいつ来る?今日の3時からなら空いてるよ」
「あ、今日の3時はダメなのですが、5時からはどうですか?」
「あー、問題ないよ!じゃぁまた場所で困ったら電話して!」
「はーい、分かりましたー」


てな感じでアポが取れます。そして、本当に丁寧に色々なことを教えてくれます。もちろん、生産の現場から加工して最終製品になるまで、そして販売の細かなところまで聞いたら何でも包み隠さずです。

皆さんもぜひ日本の飛び込み営業で疲れた方はルワンダの飛び込み営業の温かさで癒されてみてはどうでしょうか♪( ´▽`)



そんな文化が残るルワンダで、スターバックスプレゼンツの1泊2日コーヒー研修に隊員6名で参加してきました。(もちろんアポは取ってから行きましたよ)
スタバが隊員6名のためだけに時間を割いてくれました。



え?スタバは無いのに何でスタバ研修受けてんのって?



そんな方にはこちらhttp://www.businesswire.com/news/home/20071130005777/ja/#.VTVT1qZXfCQ


要はCSRの一環で、消費する側のスターバックスが環境や支援を考えたコーヒー生産を進めていこうという取り組みです。
スターバックスHPのファーマーサポートセンターに当たる施設です。
http://www.starbucks.co.jp/csr/ethicalsourcing/sustainable_model.html


要はそれだけルワンダのスペシャルコーヒーは注目されているということ。アフリカでは他にはエチオピアやブルンジくらいにしか無いのです。


繰り返しになりますが、カフェは無いんです。だけど、美味しさを追求することと生産者の持続的生産向上を目的に作られてスタバがルワンダに存在してるんです。

1泊2日の研修内容は以下の通り:
〈1日目〉メインで座学
・スターバックスのCSR取り組みについて
・スターバックスの実践する持続的生産プログラム『コーヒー・アンド・エクイティ・プラクティス』について
・カッピング(ルワンダ各地の豆のテイスティング)
〈2日目〉メインで現場視察
・首都から1時間半くらい離れたカレンゲというファームへ
・土壌作りから収穫までの工程を体験

1日目について
座学の資料は出せませんが、ほぼ肥料作りから収穫までのコーヒー農業技官、美味いコーヒーの作り方の全てが詰まった感動のレクチャーでした。

また、カッパーと呼ばれるコーヒーをテイスティングするプロの方にも講義頂きました。今はまさに収穫開始の時期で、色んな産地の豆を1日に200種類×5杯の1000杯をカッピングするらしいです。

そのカッピングによって味を評価し、農家にフィードバックする。または味によってどこの消費者に好ましいかをアドバイスすることがこの目的なのだそう。
その舌の肥え方はハンパではありません。みんなでたくさん練習してみました。
4種類×5杯(一つの種類に5杯味見するのはカップによる味のバラツキまでチェックするため)をカッピングしました。

我々の隊員の中にはコーヒー隊員もいるので彼らには慣れ親しんだ風景のようですが、カッピングの際には、
1、スプーンでひとすくい(大さじいっぱーいっ)
2、匂いを嗅ぐ(ソムリエっ!)
3、ズズズッ!と吸う(激しいっ!)
4、色んな舌の部位で転がす(おしゃれっ!)
5、遊ばせる(てへぺろっ)
6、飲み込まずに、ペッて吐き出す(刺激的っ!)
をひたすらどんどん繰り返して味をチェックします。それだけで、どこでどんな風に育てられたかだいたい分かるらしい。キューグレードというカッピングの資格まであるんです。

2日目について
1日目の座学で身につけた知識をどう具現化してるのか、カラダで覚える研修でした。
車で凸凹道をひたすら1時間半かけて進んでいくと、とっても大きなコーヒー農園に出会えました。
工程語ると1日かかるので写真のみで皆さん推察してください。皆さんもルワンダコーヒーを見かけたら、こんな背景があって一杯が作られるんだって感じてみてほしいです。決して一杯400円のコーヒーは高くないんです。それを作るまでには、たくさんの工程、たくさんの時間、たくさんの人、たくさんの手間が凝縮されてるんです。

苗の作り方・化学肥料の蒔き方・日除け木の植樹・何年もかける木の手入れ・害虫対策・収穫・種取り・ウォッシング・ソーティング・ドライング・皮の再利用・ロースティング・ミル・カッピング等々です。なんか、フェアトレードを声高に啓発している人々の気持ちが少しかもしれませんが理解できた瞬間でした。


あまりに熱くなりすぎて長々と吐き出してしまいました。今コーヒー飲んでます。コーヒーは吐き出してませんよ。

ちょっと冷えてんな。書く前から淹れてて2時間くらい経ったからかな。コーヒーは淹れたてが1番だそうです。僕もそう思います。疲れたからもうカップを置きます。




〈本日言いたいこと〉
諦めたらそこで試合終了ですよ。