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2016年6月7日火曜日

苦節8ヶ月、新部署設立が実現か


苦節8ヶ月、ようやく実現したいことの大きな1つ、【観光課の設置】が実現する目処が立ちました。

思い返せば昨年の10月から、フイエ郡庁No.1ボスのメイヤー(日本で言う県知事)とひたすらやり取りを繰り返して下っ端に話が行けば進まなくなり、上に行けば「いいよ」と言ったきりそのまま、「いざやるぞ!」となっても直前に「予算がないから止め」と言われることがしばしば・・・

これがこの国でどのくらいのことかと言うと・・・新しい部署を会社の中に新人が作るみたいなものです。でもこれができることによるメリットがとても大きいのです。

ということで、やってきた節々と記録の為に振り返りたいと思う。

●2015年10月 「フイエ山スポーツクラブの立ち上げ」
フイエ山スポーツクラブとは、歴史的遺産が多く残る、ルワンダでは珍しい場所フイエ山を観光地化しようとして進められていたスポーツクラブ。半年に1回、地元の人や観光庁(ルワンダ開発局と言う)、郡庁や起業家を集めてフイエの観光を盛り上げようという企画。このためにフイエ山でのガイドや特産コーヒーを使ったサロンの計画をメイヤーと相談。この頃からコーヒーをヒーローアイテムにした町おこしプロジェクトを始動。
→なんかよく分からない理由でこのフイエ山スポーツクラブ(11月予定だった)は中止になり、未だに行なわれていない。


●2015年12月 「南部州長ガバナーとのプレゼン」
メイヤーよりも偉いガバナー(日本で言う関東で1番偉い人)とのフイエ観光についての打ち合わせにメインでプレゼンを敢行した。というのもサッカー選手権があるからだ。警察や軍の偉い人が集まる中で、どのように招致を成功させるかが話された。プレゼンはもちろん同僚に実施させて、より包括的に観光業の課題に対するプランをシンプルにまとめて話した。ガバナーも観光業にはまだまだ疎いようで、かなり納得してメイヤーに指示して帰っていった。
→この結果、メイヤーの指示のもとに一人の郡庁職員がアサインされた。


●2016年1月 「サッカーアフリカ選手権フイエ開催」
アフリカでは国内選手を集めた大きな大会として注目のサッカーアフリカ選手権(CHAN)のホストスティとなったフイエ。多くの外国人が訪れるチャンスを逃しては行けないと、各ホテル・レストランを招集してのコーヒートレーニング、ポスター制作、観光ビデオ制作、パンフレットの制作、コーヒーツアー企画、ギフト商品開発、エキスポ実施など、様々なものを駆使して実行。これでもう大丈夫かなと思って僕はエチオピアに旅たったのだった。
→帰ってきたら同僚が、「すまん、どうすることもできなかった」と言って、いざ結果を見ると、エキスポだけを実施するに留まった。アサインされていた郡庁職員は「予算が無い」と言って他のすべてを放り出した。だったら最初から言え。


●2016年3月 「観光庁を招致しマップ制作を計画」
1月の計画ほとんど全てが失敗に終わり、もう郡庁はダメだと思ったため、ならば本元の観光庁を動員しようと考えて観光庁のトップ5に直談判し打ち合わせを実施。情報発信の弱さやフイエの開発力の乏しさと言った課題と、彼らの予算にある南部州全体の観光収入増加をゴールとして挙げて協力を仰いだ。答えは「YES」。4月頭には視察に訪れて、コーヒーツアーや牛タンなどの地元の魅力を存分に堪能し好評価を頂いた。
→地図を制作するために更に上の人との会談が決定。

●2016年4月 「国会議員による観光底上げプロジェクト」
ちょうどそんなことをしている時に郡庁からお声がかかった。「今度国会議員がフイエ観光についての打ち合わせを申し出てきた。ぜひアテンドしてほしい」と。1月には散々テキトーなことを言われて傷ついていた僕は「はぁん?」と思いながらも、ここは一つ大人になろうと思い、資料を同僚と作成して、同僚に当日プレゼンをさせた。なにか、47歳の同僚ですらプレゼンで緊張している程の大物議員だそうだ。僕には全く分からなかったけど。観光庁の先月話していた職員も追い風を与えてくれた。そして結論として「マスタープランを郡庁が責任持って彼と一緒に作りなさい」となった。これは大きい!最高です、国会議員!権力の力!と万歳してしまうくらい。


●2016年5月 「観光庁マーケティングダイレクターとの会談」
国会議員のプッシュがあれど、郡庁のゆるさはあなどれない。だって、観光を司る部署が無いのだから。ということで、観光庁へのプッシュをもっとして、彼らから郡庁をプッシュさせることに決定。マーケティングの偉い人と首都で会合し、フイエマップのデザイン制作、印刷、そして道の駅のガイドとそのトレーニング、また観光庁直下のオフィスの設置まで取り付けた。これはなかなか同僚と一緒に来た甲斐あって大きな一歩となった。また郡庁職員も無理矢理呼んでいたので巻き込めた。これで後には引けないはず・・・


●2016年5月28日 「メイヤー発信での観光強化プロジェクト打ち合わせ開催」
先日の国会議員からの宿題が溜まっている中で、ようやくメイヤーがフイエ郡の起業家や銀行、投資家、アドバイザーなどを招聘して大会議を行なう。同僚もしっかり僕と練り込んだ資料を発表した。結果として道の駅を中心にした観光庁とのプロジェクトを後押しする形で話が付いた。メイヤーもやる気だ!あとは、どう実行に落とし込むかだけ。ようやく残されたのは新部署発足のかけ声・・・


●2016年6月6日 「エグゼクティブセクリタリー(日本で言う副知事)が新部署容認」
マスタープラン、国会議員からもらった宿題に対する回答とそれに必要な見積もり、またプランを実行することによるベネフィット、フイエ郡としての価値向上スケジュールなどを持ち寄って、いよいよ最後のだめ押しとして郡へ。1番大事なのはプランを認められることではなく、【誰にプランを実行する責任を持たせるか】である。なぜならば今までは観光業は空白の職種だからだ。こんなに周りが盛り上がっているのにも関わらず、誰も担当者がいないのだ。「こんなベネフィットがあるプランは、こうして実施されなければならない。そして実施するためにはこうした組織編成が必要だ」という資料とともに待つこと2時間。ようやく与えられた時間で僕が話したのは5分程度。あとは全部同僚。夜の7時半にルワンダ人は熱く話している姿は、客観的に見てスゴいことだ。そして、結果【観光課の設置が決定】、【郡庁職員3名の配置】、【来年度予算案への組み入れが決定】という大成功に終わった。


★観光課設置のメリット
①予算に組み込まれる(お金が付く)
②責任が問われる(モチベーションができる)
③民間と公的機関の連携が取れる(より立体的なイベントができる)
④持続可能になる(僕がいなくても回るようになる)

★今後の流れ
①観光課設置のレター提出(各ステークホルダーへ)
②コミッティ発足
③マスタープランの作成
④メイヤーの承認
⑤2016年夏より予算の実行

★課題
①運営面で素人ばかり(マスタープランの作成にしっかり絡まないといけない)
②オーソリティを巻き込めるか(権力がないとコミッティも名ばかりで終わる)
③評価方法の検討(観光によるインパクトの評価ができないと継続しない)
④民間との連携(バイアスのかかる連携にならないように)

ということで、僕もあと7ヶ月。予算が始まるのが7月から。ガッツり入っていって、ローンチを見守れるように、この8ヶ月の苦労が水の泡にならないように、また気を引き締めて取り組んでいこうと思う。

まずは観光庁とのマップ作りの完了、そして道の駅の新商品開発・陳列・そして販売だ!大変な7・8月になりそうだけど、今からとっても楽しみです。





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