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2016年7月31日日曜日

LOCAL NGO "UMUSARE" 始動!

約1ヶ月ぶりの更新になりました!まだまだルワンダは乾季真っ只中。元気にやっています、フイエからお届けします。

最近素敵な巡り会いを多く頂きました^^日本からの青年海外協力隊派遣前の方からのお声、協力隊を目指して現在受験中の方のお声、コーヒー関係の方からのお声、実際にルワンダにいらっしゃって直接お話しさせて頂いた方など、幅広い分野の皆様から日々刺激を頂き、この協力隊という仕事にとても感謝をしている今日この頃です。皆さんのお声で頑張れます!!!(http://hinemoto1231.com抜粋)

あと半年というところまで迫ってきた任期も、今はルワンダ人にいかに一人でできるようにするかのいわゆる【技術移転】に入りました。目一杯彼らにやらせて失敗させてでもトライさせて、何が足りないのか、何を準備しておけば成功に繋がるのかを日々彼らと一緒に考えています。

この段階に入ると、もう次のステップを考えて動くということもあるでしょうか。僕は本当にてんやわんや色々な突拍子もないことが常に起きるルワンダ人達と楽しくも苦しくもやっている状況で、とても先のキャリアを見据えた判断や勉強はできておりません。。アフリカで働くって結構忍耐力がいるな、自分も意外に「仕方ないよな〜だって◯◯だもんな〜」と思うことも出てきました。良いのか悪いのか笑。先を考えること、少しずつできたらな〜と思っています。

さて、今回の本題に。

【ローカルNGOが立ち上がりました】


と聞くと聞こえがいいかも知れませんが、先輩隊員が頑張って育ててきた見込みのあるルワンダ人が、ようやくローカルNGOを立ち上げてルワンダの国の観光業の将来を作っていくフェーズに入りました!!

その名もタイトルにある通り”UMUSARE(ウムサレ)”、日本語で言うと”船乗り”という意味です。自分達がルワンダの観光業界のパイオニアとして舵取りをして必ず成功に導くんだ!という強い想いを彼ら自身で表してくれた言葉です。これを聞いた時の気持ちはまた格別でした。

<経緯>

そもそもの成り立ちは前述の観光業の強化の僕のミッションと、先輩隊員が取り組んだ人材育成のベクトルが重なったこと。それにより、ずっと前にこのブログでも記載した2016年2月の「フキガリアートフェスティバル」の開催に至りました。そこで得た気づきを二人で約1ヶ月揉んで、より立体的にルワンダを牽引する存在になれるというポテンシャルを活かして【ハンドクラフトを通した弱者支援と観光業の拡大による市場拡大】を目指して、今月で5ヶ月のルワンダ人の努力の末に実現しました。詳細は下記の通り。簡単ですが。

●ハンドクラフト市場金額ポテンシャル
現在外国人流入者約120万人(統計参照)×平均単価1万フラン(約1500円と仮定)=12億フラン(約2億弱の市場)ではあるが、明らかにそれよりも少ない。

●ハンドクラフト市場の課題構造
①外国人流入者多いにも関わらず市場が小さい

②プレイヤーが少ない&モノが弱い&情報が整備されていない→チャンスロスによる売上停滞

③技術の停滞(オリジナリティが無い&若年層の育成不十分)&(新しいビジネスモデルの育成が無い&マーケティング力が弱い)→ヒトに大きな課題

④ヒトが入りたくなる市場の開発が求められる→儲かる仕組み作りを作り、技術強化と競争促進、情報伝達の強化による生産者と消費者のパイプ強化が命題

●消費者の課題構造
①買いたくならない

②良いものが無いから買い叩く&良いものがある場所を知らないから諦める

③全部似たり寄ったりでルワンダらしさが無い&地図もないし情報もないから探せない

④オリジナルで品質高い商品の開発&メディア媒体の確立

●競合環境
①うまみが現時点でないのでプレイヤー少ない
②相対的に競争は少なく、品質もそこまで高くない
③マーケティングとトレーニングにより伸びしろ大きく勝てる可能性が高い
④外国人支援団体は多いが、ローカルNGOは少なく注目を浴びる

●外部環境
①外国支援が多く入るルワンダ→支援団体によるサポートが受けやすい
②内陸国である政府の方針として周辺諸国のハブになるべく規制緩和されており流入者は増加傾向→市場が更に大きくなる可能性を含む
③脱農業を掲げる政府方針により観光業は利益率含めて注目を浴びている→新規ビジネスは受け入れられやすい

ということでまずはビジネスチャンスの可能性を見いだす為にテスト的に2016年2月にアートフェスを実施。ハンドクラフトだけで見ると主催者側だけでも収益は1日で150万フラン(日本円で25万円。これはルワンダの1日の平均的所得の750倍です。)もちろん、他の付属イベントで最終的には若干の赤字計上をしてしまいましたが。。

●イベント1回目から学んだこと
①市場活性化のポテンシャルをやはり多く含む(オリジナリティの高いものはあっという間に売れ去った、お店の情報を多くの消費者が聞いていた)
②技術の進化はまだまだできる(お店毎の技術の差が激しく、低レベルの店が多い)
③継続した支援による下支えがキーファクターになる(国連関係者や大使館関係の人が多く来て活動自体への評価が高かった、継続的実施の前提で支援を申し出られた)

以上のような考察をルワンダ人が考えて作り出した案がUMUSAREでした。

UMUSAREには以下のような課題解決モデルがあります。

①モノの弱さの克服
a)「アートスタジオの創造性×低所得職人による丹念なモノ作り」のワークショップ→オリジナルの工芸品開発
b)アートフェス内での「工芸品コンペティション」開催によるアイデア発想の場の提供と商品化支援

②情報発信の弱さの克服
a)郡庁公認NGOとしてのメディアPR
b)Webサイト制作による情報受け皿の設立
c)ネットワーキング構築による様々なイベントへの技術提供PR
d)インターナショナル校へのルワンダ伝統工芸の出張授業による学習・興味促進
e)クラフト体験型サービスの提供による消費者の知識の深化

③ヒト育成課題の克服
a)キガリアートフェス収益の若年層育成校へのドネーション
b)アートフェスによる若手アーティストへのビジネスチャンス提供
c)「アートフェス収益によるトレーニング費用の創出×トレーニングが行き届かない貧困女性の仕事作り」の社会復帰支援プレグラムによるプレイヤーの増加

社会的ミッションとしては【所得の少ないヒトの収入向上と女性の社会進出促進】を掲げる。※実はまだ支援団体との契約をもらえるに至って居ないですが・・・

分野自体はハンドクラフトを中心にしたアート産業全体の活性化をNGOとして掲げる。ファッションやエンタメ市場も視界に入れているため、次回のフェスは音楽・ダンスを何度も入れ込む予定。


ということで、上記①〜③の中の活動の1つが僕が担っている「フイエコーヒー石鹸」や「伝統バナナビールパッケージ開発」「ルワンダハニーのブランディング化」と繋がっている。アーティストはキガリアートフェスへの参加料がタダになる代わりにワークショップを開き、商品開発を地元の職人と行い、それを職人が作って、キガリのNGO代表の店で売りに出せる。代表の店は他の土産物と違ったオリジナルのものが並ぶため、購入数量や単価が上がる。それによりマーケティング費用が捻出され、情報発信が増える。更には口コミによる社会科授業・体験型サービスへの需要が伸びる。といったような好循環がロジック上できる予定です。

【つまり、、、】
買い叩かれていたモノが付加価値を持って高く買われ、プレイヤーが増える魅力的市場になることで、消費者の受け取る情報量も増えて、たくさんのサービスとともに市場が活性化する。(理想としては、ですが。。)


買えばそれだけ低所得貧困層の女性達の収入が増え、よりクリエイティブなモノを生み出す力が生まれるんです!!!(理想としては、ですが。。)


もちろん、消費者としては品質の良いものでないと買われない訳で。買ってもらえるターゲット目線での市場作りができることは僕にとっても至上命題だったのでとても嬉しい。

組織体系はこんな感じです。



【直近の活動】


<アートフェス第2弾開催>
・7月17日(日)10-19:00@ニャルタラマ ポートフィノホテルにて
・50以上の店が一挙に集まる国内最大級のアートフェス
・4種類のクラフト体験コーナー
・入場料3,000フランでルワンダダンスやライブミュージックも楽しめる
・12歳以下の子供無料
・ルワンダ5大アートスタジオの中の3つがテクニカルサポート

今回は完全に、冒頭にも言いましたが「ルワンダ人にやらせている」ので彼がどう動かすか、という意味で僕にとってはとても意味のあるイベントでした。

さて、この結果はいかに・・・

次回に続く。


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